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5人のメンバーで共同運営しているブログ「OSN」ではちょくちょく紹介していますが、最近AR(拡張現実)という技術にハマっています。
簡単に言えば、現実世界にバーチャルな物体を重ねあわせる技術なのですが、見た方が分かりやすいと思うので、私が書いた下記の記事をまずは御覧ください。

大阪府吹田市に巨大AR(拡張現実)エヴァンゲリオンを出現させてみた
大阪府吹田市にAR(拡張現実)で南アフリカサッカースタジアムを出現させてみた
朝食が物足りなかったのでAR(拡張現実)技術で拡張してみた
梅田のど真ん中でAR(拡張現実)アヒルを出現させて遊んでみた

このARという技術、まだまだ一般的にはなっていないかと思いますが、今すごい勢いで進歩しているんです。
mixiやツイッターがそうであったように、今後あっという間に広がる可能性を秘めています。

上記の記事を見ると、エンターテイメント向けの技術かと思ってしまうかもしれませんが、
医療・教育・広告など、実に幅広い分野に応用することができます。

本書ではARとは何かという基本的な部分から、教育・広告・ショッピングなどへの応用事例、そしてARの未来について書かれており、非常にわくわくする内容となっています。

・AR試着室



腕時計やサングラスなどの試着サービスを提供しているサイトもあります。


・AR個人情報表示「recognizr」



スマートフォンを相手にかざすだけで、その人のツイッターやSkype、Youtubeなどのアカウント情報が分かります。(事前に自分で設定は必要)
つまり名刺交換しなくても相手の事がある程度わかってしまうという事ですね。


このような様々な事例が紹介されているのですが、本書の中で特に面白かったトピックは、「AR空間が情報源になる」という話。
噛み砕いて書くと、下記のようになります。

今、なんらかの情報を手に入れようと思ったら、PCの前に座ってGoogle検索をする、あるいは携帯電話から検索するという形が一般的だと思います。
道を歩いていてレストランを見つけた際に、その店の情報を手に入れようと思ったら下記のような手順を踏みます。


1.店を見つける
2.スマートフォンを取り出してネットにつなぐ
3.店名を入力してホームページを探す
4.ホームページから情報を入手する


それがARが普及する事により、下記のように変わります。

1.店をみつける
2.携帯電話を取り出してARアプリケーションを起動する
3.店に携帯電話をかざして情報を入手する

AR空間にレストランメニューの情報や口コミなどが表示される事により、ホームページ上だけではなくAR空間が情報源として成立するという事です。

今や多くのお店がホームページを持っている状況ですが、今後はAR空間上にも情報を置く事が重要となる可能性があります。

昔はホームページを作れるのは一部の人でしたが、今では簡単に作れるようになりました。AR空間にも同じ現象が起こるかもしれません。

誰もがAR空間上のコンテンツを持ち、Googleなどの検索エンジンの最適化を行う「SEO」だけでなく、AR空間上でいかに注目を集めるかという「ARO」を考える。
そしてARアクセス解析を行って、どのようにARコンテンツを使えば、売上に効果が出るのかを調査する。

そのような可能性について、本書で説明されています。

ホームページがなくなることはまずありえないと思いますが、AR情報源の比重が大きくなってくる可能性はありえます。
もしかしたらGoogleを打ち負かす企業はAR業界から現れるかもしれませんね。



ですが、問題も山積みです。
「セカイカメラ」などのアプリケーションによりすでにAR空間から情報を入手することはできていますが、情報量は全然足りていない状況です。
さらに一般化するにはもっと多くの情報をARで表示する必要があります。

今後、色々試行錯誤しながら検証していく必要があるのですが、それは企業に限らず個人でも可能です。
上記の私の記事にあるように、ARアプリケーションを動かしたりカスタマイズする事は意外と簡単にできるんです。

いろいろ触ってみて新しい可能性を探し出す、まずはやってみるという考えが必要、と筆者もおっしゃっています。

私もどんどん新しい実験を行って、ARの可能性を見出していきたいと思います。


様々な可能性を秘めているAR。
本書はITに詳しくない方でも読みやすい内容になっていますので、興味を持たれた方はぜひご一読ください。


ARが普及すると、こんな未来がやってくるのかなぁ


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