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皆さん、本の読み方はご存知でしょうか?
「馬鹿にしてるのか!」「当たり前だ!」という声が聞こえてきそうですが、読書には様々な方法があり単純なものではありません。
学校で教科書を読む時、自宅で好きな小説を読む時、知識をつけるために実用書を読む時、同じ「読み方」をしていては本の読み方が分かっているとは言いがたいでしょう。


今回ご紹介するのは樋口裕一氏の著書「差がつく読書」です。
本書では、専門書、フランス小説、思想書、文学作品、ミステリー、実用書など様々なジャンルの本を年に数百冊読んでおり、また100冊以上の著書を誇る樋口祐一氏が、読書の仕方を初歩から解説しています。

「本を読みなれない人が、そのように本を読めばいいのか、どのような読書法があるのか。」
「本を読みなれている人も、どのようにすれば、もっと効率よい読書ができるか。」
という事がまとめられています。


ポイントは読書には「実読」と「楽読」があるということ。

実読は、何か行動に結びつけるために、情報や知識を得ようとして行う読書。
楽読は、何かに役立てたいと思うのでなく、ただ楽しみのためだけに読む読書。

私は圧倒的に「実読」が多いのですが、実読ばかり続けている人はこんな傾向があると述べられています。

実用書を追いかけ、スキルアップのためのノウハウを知りたがっている。
~中略~だが、その人と話していて、底の浅さをどうしても感じてしまう。人生の幅がない。
深く人間を考えることがない。目先のノウハウを追いかけるのでなく、もっとじっくりと社会や人生について考えてほしいと思うことがある。


これは全くもって耳が痛い話で、私自身最新のノウハウやテクニックにばかり目がいきがちで、歴史や芸術、文化に関する教養は乏しく、「人生の幅がない」と言われても言い返せない状況です。

しかし、「楽読」だけしていても問題があるようです。

読んだばかりのミステリーの話をし、芥川賞受賞作品について論じる。
~中略~その人は、現在の政治経済の動きにも、社会全体が経費節減に必死になっていることも眼中にない。自己啓発したいとも思っていない。


「実読」「楽読」両方ができていると、深く物事を捉えることができ、同時に現在の状況にも関心を持つことができる。
そう著者は述べています。



それぞれの読み方の詳細な方法は本書に任せるとして、その心構えについて2点ずつ説明したいと思います。

実読の心得


・発信しなければ意味がない
せっかく本を読んでも、それを自分のものだけにしておいて、仕事に生かさなかったり、他者に伝えなかったりすれば、それは「実読」とはいえない。
その上方をそのまま他者に伝えるにせよ、情報を自分なりに分析したものを伝えるにせよ、得た情報をもとに発信してこそ、それは役に立つ読書ということになる。

・すべての本は良書と考える
本というのは、人間と同じようなものだ。一律の価値によって優劣を決めることはできない。
人気者がいるのと同じように、ベストセラーがある。嫌われ者がいるように、誰からも手に取られない本もある。
だが、どれもがそれぞれの価値を持っている。それを求めている人の手に求めているときに渡れば、それは良書になる。


楽読の心得


・本は人生を変える
作家は、自分の本を読んだ人間の世界を変える事を求めて書く。そしてじわじわと人間そのものの根本に影響を及ぼす。だからこそ楽しい。

・精読よりも繰り返し読み
最初に読む時はストーリーなどに目が行き、細かいニュアンスまでは気づかない。繰り返し読むうちに、その本が何を目的にしたものであったのか、どこに魅力があるかがわかってくる。



私は1年前に「差がつく読書」を読んで以来、実読ばかりではいけないと思い、定期的に実用書以外を購入しています。
当ブログでは「実読」する本ばかり紹介していますが、今回は特別に私が推薦する「楽読」本をご紹介します。


「タイムマシンがあったらなぁ」と子供の頃誰しも一度は思った事があるのではないでしょうか?タイムマシンの作り方を科学的に説明しているのが本書です。そう、理論上はタイムマシンを作る事は可能というのが現代科学の考え方なのです。考えるだけでワクワクしませんか?



仏像の世界の階級、面白仏像の紹介、仏像の歴史などを多彩なイラストを交えて紹介しています。私自身まったく興味がなかったのですが、本書を通じて仏像の見方が変わりました。興味がない方にこそ読んでいただきたい1冊です。



単なる旅行ガイドと思ったら大間違い。アメリカ横断旅行、アラスカ飛行体験、南極キャンプから、世界一周、宇宙旅行まで、普通の旅に飽きた人にはもってこいの「地球を遊ぶ」ための本です。



「実読」「楽読」どちらかに偏った読書をしている方は、一度反対の読書をしてみてはいかがでしょうか?
今まで見えてなかった世界があなたを待っているかもしれません。

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