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Free 3D Business Men Marching Concept
Free 3D Business Men Marching Concept / lumaxart


企業で働く人たちは、望むと望まざるとのかかわらず、下記のような状況に身を置いているかもしれません。

①階層的な権力関係に基づいて働くことを求められ、
②組織価値に準拠したものの見方をすることを求められ、
③物事の意味は上位下達で定義され、
④コミュニケーションにおいては、もれなくだぶりもない、いわゆる論理的思考を順守するように求められ、
⑤なるべく迅速に、
⑥ノルマに従って成果を出すことを求められる


このような状況が続くとすれば、「ものの見方」が固定化していきがちです。

これは企業にとってもリスクですが、個人にとっても大きなリスクとなります。
今属している組織が未来永劫にわたって安泰であるなら、それに順応することは、その人にとっての「成功」を意味するかもしれませんが、いまや「ゆるぎのない安住の場所」など存在しません。

ある組織に過剰に順応し、そこでしか働けなくなってしまった個人は大きなリスクを負うのです。


では、企業で働く私達はどうすればいいか?

「日常的に置かれている状況と正反対の場」に参加するというのがひとつの方法です。

つまり、下記の6つを満たすような場です。

①心理的安全が確保されてる場所
②多様な参加者による多様なものの見方が提供される場
③答えを押しつけられず、物事の意味や形を自らつくり出すことが求められる場
④「ゴールとアジェンダのある会議」といった定型化されたコミュニケーションスタイルから自由になれる場
⑤時間的余裕が確保され、そのあいだに熟慮することが求められる場
⑥それゆえ、必ずしも予想できることだけが起こるわけではない場


そして、その場での「対話」によって過去に学んだことや身につけた「仕事の型」を問い直し、獲得してしまった固定概念を「捨てる」ことが要求されます。

Learning bar(ラーニングバー)」はそういったコンセプトを持って生まれました。


今回ご紹介する書籍「知がめぐり、人がつながる場のデザイン―働く大人が学び続ける”ラーニングバー”というしくみ」には上記のように書かれていました。

つまり、日常を過ごす組織を一時的に離れ、社外の学びの場で出会う多様で異質な人々と対話をすることが、凝り固まった「ものの見方」を解きほぐす契機になるということです。

従来のセミナーが、

①聞く
②聞く
③聞く
④帰る

であるのに対し、ラーニングバーは、

①聞く
②考える
③対話する
④気づく

という構成になっています。

この中で中核的な活動は「対話する」であり、「気づく」を支える源泉となります。
ラーニングバーでは講演のあとに十分な対話の時間が設けられており、ただ聞いて帰るだけのセミナーとは全く異なります。

その他にも、ラーニングバーでは学ぶ場をデザインするためのしかけがいたるところに散りばめられています。
ラーニングバーの紹介動画を見れば、だいたいの雰囲気はつかめると思います。



ここまで場のデザインを体系化しているイベントがあったのかと、私は衝撃を受けました。
確かにここは日常とかけ離れた異質な体験ができる場なのかもしれません。



私はこれまで何度か、ワークショップという形式を取って学びの場を提供してきました。
セミナーではなく参加型のワークショップにこだわったのは、やはり参加者の「能動的な行動」こそがより学びを加速させることができると感じていたからです。

そしてそれは「ラーニングバー」を読んで確信へと変わりました。
ぜひとも一度ラーニングバーへ参加してみたいところではありますが、あいにく今は活動を休止しているとのこと。

そこで、勉強会のメンバーと相談して自ら場を作ることとなりました。
今まで開催してきたワークショップの経験とラーニングバーというオープンソースを用いて、大阪で新しいイベントを開催します。


その名は「Learning Lounge(ラーニングラウンジ)」。

ミーティングをしていた時、近くに「ラウンジ○○」というキャバクラがあった、
バーよりも少しカジュアルでくつろげる感じ、大阪ならではのガヤガヤした雰囲気を演出したかった、
という理由で、「ラーニングラウンジ」という名前となりました。

記念すべき第1回目のテーマは「残業は善か悪か」です。
ハーバード大学の教授あたりが投げかけてきそうなテーマですね。

ラーニングバーによると、テーマを選ぶ際のポイントは「みんなの問題であるか」との事です。
そういった面で見ると、残業ほど働く社会人みんなの問題となっているものはないかもしれません。

そしてそれぞれの境遇に応じて、価値観も様々なはずなので、「自分の日常」は「他人の驚き」、「他人の日常」は「自分の驚き」という状況を生み出しやすいやすいのではないでしょうか。
年齢や業種を問わず対話ができるので、参加者の多様性も確保できそうです。

ラーニングラウンジが、参加者の方々の価値観に裂け目を入れ、イノベーションを起こす種を蒔く場となれば幸いです。


大人のための学びの場 ラーニングラウンジ in 大阪 お申し込み

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