「パワポが悪でKeynoteが善」って誰が言った?パワポで魅力的なスライドを作るための驚くべき方法を学ぼう
11/04/08
アニメーションや過度な装飾はなく、文字数も極力絞る”シンプルプレゼン”が、「プレゼンテーションzen」「スティーブ・ジョブズ 驚異のプレゼン―人々を惹きつける18の法則」などのヒットにより、注目を浴びています。
孫正義氏、スティーブ・ジョブズなどプレゼンの名手と言われている方のプレゼンスライドも実にシンプルで、それに魅了されている人も多いでしょう。
私自身もその手法に魅了され、積極的に取り入れてきました。
「パワポ的」という言葉は悪い意味を持ち、
- アニメーションは使わない
- 箇条書きはNG
- 文字サイズは大きく、文字数数は少なく
- デザインにこだわるならパワポよりKeynote
このような考えが正解だという流れが出来上がってきつつあります。
しかし、今回紹介する書籍「すごプレ」ではその流れに疑問を投げかけています。
この流れが単に「パワポはBad。キーノートはGood」というだけの展開に落ち着いてしまってはもったいない。そして大きな変化が、また小さく凝固してしまっては元も子もありません。
せっかくはじまったおもしろい変化。ここは一気に、プレゼンを自由な表現の世界へと解き放ちましょう。そう、”スタイルからの解放”です。スタイルありきのプレゼンではなく、あくまでも「伝えたいことを伝えるためのプレゼン」に。
プレゼンに新しい風が到来した事は素晴らしく、歓迎すべきです。
しかし、シンプルプレゼンも数あるプレゼンスタイルの中の一つにすぎないという事ですね。
伝わりやすくするための「表現方法」を身につけ、また、新たに生み出すことが大切です。
表現。すなわち、見せ方の提案。これが本書の目的の一つです。
見せ方をたくさん知っているほど、表現方法に幅が出てきます。
それがオリジナリティを生み出す元になるのではないでしょうか。
本書ではパワーポイントを用いた様々な表現方法が紹介されています。
それでは実際に紹介されている手法を見ていきましょう。
キネティックタイポグラフィ
キネティックタイポグラフィとは文字を動かしてアニメーションにする手法です。
スピード感が命の、ショートプレゼンなどに適している手法だと思います。
Webで「Kinetic Typography」と検索するとたくさんのサンプルを見ることが可能です。
vimeo Kinetic Typography Channel
横へなめらかに移動する
ペラペラとめくれている従来の画面切り替えと違い、連続性を感じさせる事ができます。
複数のスライドで一つの事柄を説明する際に適しているのではないでしょうか。
もんたメソッド
ワイドショーでよく見る、あの手法です。
聴衆を巻き込んで場を盛り上げたり、ちょっとしたアクセントとして使えるかもしれません。
パラパラマンガ
大量のスライドをパラパラマンガのように切り替えていく手法です。
スライドを作るのが大変そうですが、なんとスライドを自動生成してくれるツールがあるそうです。
AutoSlideGenerator
どこでも使える手法ではないですが、ちょっとしたイベントなんかでやると盛り上がりそうです。
上記のようなスライドの具体的な作成方法は本書および、読者限定でダウンロードできるサンプルスライドを参照ください。
Microsoft Office PowerPoint 2007試験に1000点満点で合格し、2011 Microsoft MVP を受賞している著者の、独創的なスライドを是非ご覧いただきたいと思います。
このように様々な手法が学べる本書ですが、いきなり多彩な表現方法を使いこなすのは難しいかもしれません。まずはしっかりとプレゼンの基礎を勉強する事が必要だと思います。
例えば、下記のようなフローです。
1.プレゼンのフレームワークを学ぶ
2.シンプルプレゼンについて学ぶ
3.多彩な表現方法を学ぶ
「守・破・離」の考え方で例えるなら、
フレームワークを学んで基礎を身につけるのが「守」、シンプルプレゼンで今までのやり方を変えてみるのが「破」、多彩な表現方法を学んで自分なりのプレゼンを作り上げるのが「離」といったところでしょうか。
私も自分独自のプレゼンを追求していきたいと思います。
おまけ
プレゼンテーションzenのガー・レイノルズ氏が新刊を発売しました。付属のDVDがアツイ!
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はじめまして! 『すごプレ』著者の河合と申します。
このたびは拙著をご紹介いただき、誠にありがとうございます!
こんなにご丁寧に取り上げていただいたのは初めてで、感激しております^^
いくぶん“飛び道具”的テクニックが多くなっていますが、まずは単純におもしろがっていただき、「こんな表現もできるんだ」なんてことを知ってもらえれば、と思います。
付録のPPTデータも「コピペ」してどんどん使っていただけましたら幸いです。
取り急ぎお礼まで。
引き続きよろしくお願いいたします!
河合浩之さん
コメントありがとうございます!
面白いテクニックが満載で、とても興味深かったです。
付属のデータを活用して、色々実験してみますね。
これからも是非様々なテクニックを配信し続けてください。