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名刺

人生が変わる2枚目の名刺~パラレルキャリアという生き方」によると、本業でサラリーマンとして会社に勤めながら、自分の好きなことをして活躍している人、つまり「2枚目の名刺」を持っている人が増えてきているそうです。

著者の柳内啓司さん自身もTBSテレビで働きながら年間1000人以上を動員する勉強会や交流会を主催し、自転車サークルやバンドサークルのリーダーもしてらっしゃいます。

そして2枚目の名刺を持って活動している人たちが口を揃えて言うこと、それは
「2枚目の名刺は、本業との相乗効果を生み、さらに人生を楽しいものにしてくれる」

私も柳内さんと比べるとかなりこじんまりしていますが、書評ブロガーや日本酒ライターとして活動したり、勉強会の開催などもしており、本書の主張には共感する部分が多くあります。

今回は本書の内容と私の経験を照らし合わせながら、「普通の会社員が2枚目の名刺を持つことによるメリット」について考えていきたいと思います。

「顧客から直接お金をいただく」経験ができる

一般的なサラリーマンはあくまで会社にあなた個人の時間を「切り売り」して、会社からその対価をもらっているわけで、顧客からお金をもらってはいません。
2枚目の名刺で活動をすると、顧客から直接お金をいただく経験ができます。この経験はビジネスパーソンの成長にとって、とても重要だと私は考えます。
なぜなら、大切なお金を払ってくれる顧客と対峙し、そのお金に見合うだけの価値を提供しなければいけないという緊張感が、あなたの能力を最大限にまで引き上げてくれるからです。(P.18)

私は「ココナラ」を使ってビジネス書のコンシェルジュサービスを500円で販売しています。たった500円ではありますが、製品は私自身であり、顧客は100%私個人を見てサービスを申し込んでいる訳なのでプレッシャーを感じますが、満足してもらえた時の喜びも大きいです。

この経験は改めて顧客に対して真摯に向き合うきっかけとなり、本業の仕事に取り組む姿勢にも良い影響を与えています。

一つの申し込みに対して5時間以上は費やしているので全く割に合いませんが、自分を成長させるために今後も続けていこうと思っています。

ココナラ以外にも、空き時間を30分単位で売買できるTimeTicket、ネットショップを無料で簡単に開設できるBASE、定期購入サービスを提供できるBoxToYouなどの様々なWebサービスがあり、個人が手軽に商品を販売できるようになったというのはありがたい事です。


自分の専門領域外からのインプットが革新的な発想を生む

今後、ビジネスの場で必要とされるのは「現状を打破するのような革新的な発想」です。ガソリンが当たり前だった車の動力を電気に切り替えて、電気自動車が発明されたように、業界の常識を覆すような革新的な発想が各業界に求められているのです。
そのような革新的な発想を身につける上で大切なのは、自分の専門領域外からのインプットです。他業界の発想を定期的に取り込み、「ネタの引き出し」を増やしておくことは、同じ業界で働く人たちとの「差別化要素」になると思います。(P.26)

私は約6年前に4人の仲間と業界や職種にこだわらないテーマ自由のプレゼンイベントを立ち上げ、これまでに数十回開催してきました。「革新的な発想」とまではいえないですが、そこで知ったコミュニケーション理論や行動経済学のノウハウは実際に仕事で活用することができました。

さらにプレゼンやブログでの情報発信をしているうちにそのスキルが会社でも認められ、いつの間にか本業でも自社製品のプレゼン、公式ブログの運営などを担当するようになり、これも思わぬ効果でした。

何が本業に役立つか分からないですし、仕事に役立てようと思って始めると堅苦しくなってしまいがちなので、まずは自由に専門領域外のインプットを始めてみるといいかもしれません。

他の業界・業種の人と知り合うためには、SNSを活用する他、先に紹介したTimeTicketやCoffeMeetingなどのサービスを活用して面白そうな人に積極的に合いに行ってみるのもアリかと思います。


「生きがい」をリスク分散できる

「生きがい」を本業とは別に持っておくと、会社に依存しなくなるので、会社に対して不平不満をぶつけるようなこともありませんし、精神的に安定して、本業でも高いパフォーマンスを出せるようになります。
もちろん、本業で「生きがい」を感じる場面もありますが、「個人の生きがい」よりも「会社の利益」を優先しなければいけない局面が多いため、本業以外の活動に「生きがい」を分散させておくことを、私は強くオススメします。(P.35)

「生きがい」とまでは言えませんが、本業ではできない「やりたいこと」を2枚目の名刺の活動でやれるのはいいなと思います。

例えば私はWebサイトの構築に携わっていましたが、私が「この文章をここに入れたい」とか「ここにバナーを置きたい」「この分析ツールを入れたい」と思ったとしても、上司の承認が必要だったりリソースが不足していたりして思い通りにできないこともあります。

しかし自分のブログなりサイトであれば、企画から開発、運用まで全て自分の好きなようにできますし、その結果ページビューが落ちたとしても誰からも怒られないので自由に実験ができます。思う存分実験をしたら、その結果を元に最適な方法を本業の方へ活かせば会社からも喜ばれます。

iPadマジックで一躍有名になった内田伸哉さんも、本業は広告マン。なぜマジックと広告という2つの活動をしているのかという事について本書のインタビュー内でこうおっしゃっています。

まず私の大きな目標として『エンターテイメントでビジネスをしたい』というのがあります。ただし、一口にエンターテイメントと言っても、人を楽しませる手段はたくさんあって、1つの手段にずっと固執していると頭が固くなっていってしまうと思います。ですから、複数のエンターテイメントに携わるために今はまず、広告とマジックをやっている感じです。(p.177)

やはり色々な世界からのインプットを得られるというのは大きなメリットのようですね。
さらに、マジックショーでは一度に見せられる人数は1000人程度が限界で、予算も大きくないという現実があり、そこではできないスケールの大きい仕事をやってみたいという事で広告の世界を選んだというお話も興味深かったです。



以上のように2枚目の名刺を持つ活動には様々なメリットはありますが、デメリットとしては「活動に時間が取られて本業や生活に支障が出る可能性がある」ということが挙げられるのではないでしょうか。こうなってしまっては本末転倒なので、くれぐれも注意していきたいですね。

「2枚目の名刺を持つ働き方」についてご興味を持たれた方はぜひ書籍の方もチェックしてみてください!

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