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「好きな時に好きな場所で好きな仕事をしたい!」と誰しも一度は思ったことがないだろうか?
一昔前までは夢のような話だったが、現在はそのような「ノマドワーカーという生き方」を選択する人が人が少しずつだが増えてきているのは間違いない。

立花岳志氏は現在42歳。17年間勤務した会社を退職し、ブロガーとして生計を立てているノマドワーカーの一人だ。
彼が運営するブログ「No Second Life」は「書評」「ランニング」「IT」をテーマにしており、月間160万もの閲覧数を誇っている。

通常人気のあるブログは、料理ブログ、旅ブログ、書評ブログ等、ひとつのテーマに絞られている事が多いが、No Second Lifeはそれとは違う。
その理由をノマドワーカーという生き方の中で彼はこう語っている。

僕がブログに求めたことは、立花岳志という人間を総合的にブランド化することでした。そのためにはブログも総合的である必要がある。それが僕の戦略でした。


テーマが一つに絞られていると、筆者の人間性・顔が見えにくい。自分自身をブランド化するという戦略をとった彼にとって必要だったのは、異なるテーマを通じて、記事自体よりも自分自身を売り込むことだったのだ。

しかし、例えば書評を目当てにブログを訪れた人にとって、ランニングやITの記事はノイズになってしまわないだろうか。
何も考えずに総合ブログにしてしまうと、そうなってしまうのは予想される。
しかしNo Second Lifeの場合は明確なミッションがあり、すべての記事がそれを軸に書かれているので、一貫性がある。

では、そのそのミッションとは何か。

人生を劇的に変化させるためのきっかけにする


すなわち、ITツールであれ書評であれランニングであれ、立花氏が日々自身を高めるために実践していることを記録しているという基盤の上に成り立っている。だからテーマが違えど、軸はしっかりしているのだ。
見ている側もそれが分かるから、「この記事はちょっと違うな」とはならない。

さらに、ランニングの結果はスマホアプリで共有する、ITツールの使い方を学べる本を紹介するなど、テーマ間の関連性もある。
書評だけ、ITだけのブログに比べると、相乗効果が生まれ、読者にも新鮮味を与えやすいのだ。




公開しているのはお役立ち情報やノウハウだけではない、立花岳志という人物の生活の軌跡(ライフログ)もありありと公開している。
朝何時に置き、朝食に何を食べ、何km走り、ランチはどこへ行き、体重は今何kgなのか、事細かく公開している。

週次の振り返り イベント多く調整が難しかった一週間 カラダログ週報 [2012 CW43]

このような極めてパーソナルな情報は、例えば人気の芸能人やミュージシャンが発信するのであれば多くのファンの興味を駆り立てるだろう。
しかし、去年まで普通のサラリーマンだった人物のライフログがなぜか「情報コンテンツ」として成り立ってしまっているという現実がある。

そこには「普通のサラリーマン」だったからこその価値があるからだ。
例えば芸能人のブログには「友達のタレント○○と食事に行ってきた」「ファッションブランドのパーティーに呼ばれた」など、一般人では体験できないような事が綴られている。
これは憧れこそすれ、共感は生みにくい。

一方、No Second Lifeではダイエットやフルマラソンへのチャレンジ等、自分を高めるために「頑張ったらなんとかできそうなこと」が綴られている。
手が届きそうだからこそ、読者は共感し興味をそそられるのだ。

最近話題を集めたこんな記事がある。

超デブだった僕が27kgダイエット成功時に実行した10の大切なこと

これと、芸能人が番組でやることになったダイエット企画だとどちらが共感できるだろうか。
番組の企画だとある程度お金はかけられるだろうし、失敗できないからスタッフのサポートも入るだろうし、強制力も働く。一般人とは境遇が違うので、共感を生みにくいのだ。




そんな立花氏と、先日No Second Life Seminar in Osakaでお会いする機会があった。
「身長190cmのヒゲ坊主ですが、いつもニコニコしているので怖くありません(笑)」とご自身でおっしゃっているとおり、とても気さくで物腰の柔らかい方だった。

「普通のサラリーマンが出版するには」というテーマでお話をされており、細かなテクニックも教えていただいたのだが、重要なのは本であれブログであれこれだとおっしゃっていた。

なぜ、それを伝えたいのか


何をどうやって伝えるかよりも、まずは「なぜ」を明確に決める。
そこが曖昧だと、出版すること、ブログを書くこと自体が目的となってしまい、良いコンテンツは生まれない。

そしてその理由は利己的なもの(有名になってちやほやされたい、印税生活を送りたい)ではなく、利他の精神が必要になる。
当たり前だが自分の事しか考えていない情報発信は誰からも受け入れられないのだ。

その点に改めて共感するとともに、立花氏の人間性に強い魅力を感じた。
周りのサポートスタッフの方々も皆良い方ばかりで、それはそんな立花氏の人間性のなせる業なのだと思う。


あなたがもし「これを伝えたい」という熱い想いを持ち、ノマドワーカーという生き方に興味があるのであれば、ぜひこの本を読むことお勧めしたい。
もしかすると「人生を劇的に変化させるためのきっかけにする」という立花氏のミッションを、あなた自身が体感することになるかもしれない。


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