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浅利妙峰が伝える はじめての糀(こうじ)料理

糀屋女将(こうじやおかみ)・浅利妙峰 – NHKプロフェッショナル仕事の流儀よりのインプット

紹介するのは今ではすっかりおなじみとなった調味料「塩糀(しおこうじ)」を世に広めた、糀屋本店の女将。

ちなみに、「麹」と「糀」はどちらも「こうじ」と読むが意味が異なる。

こうじは、米、麦、大豆などの穀類でつくりますが、
それらのこうじ全般を表す漢字として、現在では主に『麹』という字が使われています。
これは中国から伝わった漢字です。

もうひとつの『糀』という字は、
明治時代にできた国字(和製漢字)で、米糀のみを表します。

米糀は、蒸し米に麹菌をつけて発酵させたものです。


糀と麹のちがい – 糀屋本店より抜粋


糀屋本店は江戸時代から続く老舗、しかしその伝統を持つ店も数年前までは危機に瀕していた。

昔は糀を店で買って、家庭で自家製の味噌などを作るのが一般的だった。
だが、今ではそういった家庭は少なくなり、糀を販売する店も経営が難しくなってきたのである。

なんとか売上を上げるために必死で本を読み漁り、彼女はついに江戸時代の文献から塩糀の存在を見つける。


伝統で、攻める


塩糀の美味しさに魅了された浅利氏は、そこから1000以上のレシピを考案する。
その魅力を伝えようと、定期的に料理教室や講習会を開くようになった。

そして、塩糀を広めるための活動は国内にとどまらない。
ニューヨークで塩糀教室を開く、イタリアのレストランに売り込む、などその活動はグローバルである。
流暢な英語を駆使して、塩糀を絶対の自信を持って売り込んでいるのだ。

Japanese Cooking Class in LA_vol.2



一人勝ちに、未来はない


塩糀のヒットでお店はまたたく間に大繁盛、しかし彼女はそれだけで良しとするのではなく、ある取り組みを始める。
それは全国の経営に苦しむ糀屋を救うこと。
忙しい仕事の合間を縫って、全国の糀屋を巡りノウハウの提供、集客の協力をしているのだ。

じわじわ ゆっくり みんなと一緒に階段をのぼっていけば うまくいく


彼女はそう語り、他店への協力は惜しみない。


一歩を踏み出せば、世界は変わる


浅利妙峰氏の全国を巡る旅は、各地の糀屋に新しい風を巻き起こしている。
しかし、「私達はあなたのようにはいきませんよ」という声もしばしば聞かれる。

そういった方に、新しい一歩を踏み出す勇気を持ってもらうための協力は惜しまない。
ただし、”はじめの一歩は自分から踏み出さなければならない”というのが浅利氏の持論だ。
協力・提案はするが、行動を起こすのは自分自身でないといけないのだ。



今回のストーリーは「温故知新」を絵に書いたようなもので、心を揺さぶられた。
大げさかもしれないが、伝統の中に今後の日本を救うヒントが隠されているのかもしれない。

そして50代の時に大きな一歩を踏み出し、60歳を過ぎてなお積極的に活動をされている浅利妙峰氏には刺激を受けざるを得ない。
私を含め、一歩を踏み出す勇気を持てない多くの人達に多大なる影響を及ぼすであろう彼女には今後も注目していきたい。

個人的には料理本だけでなく、ビジネス書も書いて欲しいな。



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