人と人とのコミュニケーションは本当に難しく、多くの問題が起きています。
そんなトラブルを解決する本は数多くありますが、この「
人を動かす」ほど助けられた本はありません。
あまりにも濃い内容なので、紹介するのをためらっていたのですが、今回はこの本を、どのように実践してきたのかを発表したいと思います。
[概要]
人間関係に関する書物が1冊も出版されていない事に気づいた
デール・カーネギーが人間関係の問題に関連のある書物をかたっぱしから調べあげ、小さなカードを作り、講習会などで使用した。
講習会の回を重ねるごとにカードの数は増え、15年後には1冊の本となった。
この本は15年にわたるカーネギーの指導の現場から生まれたもので、すべて実験済みのものばかりである。
[ポイント]
・批判も批難もしない。苦情もいわない
【実践】
友人:
「最近、入ってきた部下が全然できない奴でミスばっかりなんだよ。
もうあいつはどうしようもないな。あ~もっとできる部下が欲しいなあ。」
私:
(もっとサポートしてあげたらいいんじゃないの?本当にその人だけに責任があるの?
と言いたいのをグッとこらえて、まずは共感する)
「そっか、大変だな~。部下を持つのもいろいろ苦労があるよね。」
「ところで、部署内にすごい仕事ができる先輩っている?」(ポジティブな話題に変換)
友人:
「あ~いるいる!後輩の面倒も良くみてるし、上司にもきちんと自分の意見を言うし、
定時できっちり仕事を終わらせてる人がいるんだよ。」
私:
「お~すごい!それは見習いたいな。定時にきっちり仕事を終わらせる人はなかなかいないかも。
そういえばうちにはこんなすごい人が、、、」
【感想】
愚痴ばっかり言っている人に対して、「愚痴ばっか言ってないで、自分を変える努力をすればいいんじゃない?」と言ったところで、その人は変わらないでしょう。
むしろ「なんだコイツ、余計なお世話だ」と思われるのがオチです。
そこで、まず相手に共感して、自然にポジティブな会話に持って行くようにしました。
今のところ、この方法はうまくいっています。
【結論】
感情にまかせて批判はしない、相手の立場になって頭を整理してから自分の意見を主張する
【偉人達の格言】
神様でさえ、人を裁くには、その人の死後までお待ちになる / ドクター・ジョンソン
・聞き手にまわる
【実践】
1.
ある勉強会に参加した時に8人のグループに分かれて、本の話をしていました。
僕の隣に座っていた人はとても熱心に話をして下さり、僕は時折質問しながら、耳を傾けていました。
すると調子が上がってきたのか、どんどん話しはじめ、しまいには他のメンバーから
「ちょっと他の人にも話させて下さい」と注意を受けることになりました。
2.
また他の勉強会に参加した際に、4人のグループに分かれてディスカッションをしていたのですが、
今度はうまく皆が会話に参加する事ができました。
僕は前回と同じように、質問をしながら聞き手にまわっていただけです。
そして参加者からのちほどメールでこんなコメントをいただきました。
「お話も興味深いですが、気持ちよくお話を聞いてくださいましたね。
聞き上手はお話上手ってホントだあ!と感動しました。」
【感想】
聞き上手はいいのですが、多くの人が会話に参加している場合はバランスを考えないといけないですね。
上記の例では、2の場合はたまたま皆がバランス良く話せたのですが、注意しないと1のようになってしまう場合があります。
聞き手に徹していると、話たくてウズウズする時もありますが、グッとこらえて、
質問されたら答えるというようにすると、結果的にうまくいくのだと感じました。
【結論】
1対1なら聞き手にまわる、1対多なら会話のバランスを見ながら聞き手にまわる
【偉人達の格言】
どんなほめことばにもまどわされない人間でも、自分の話に心をうばわれた聞き手にはまどわされる。
ジャック・ウッドフォード
・誤りを指摘しない
【実践】
1.
あるクライアントとシステムについて話をしていて、明らかに誤っている事をおっしゃっていた場合、
「それはおかしいですよ、○○です」と言わず、
「ちょっと確認なんですが、もしかして○○という事ではないでしょうか?」
という
言い回しにしてみました。
実はそのお客様とはかなりもめた事もあって、険悪なムードが漂っていた時期もあったのですが、少し言い回しを変えるだけで関係が良くなっていきました。
2.
後輩に仕事を指導する場合、何か誤っている事が見つかれば、
「それはちょっとおかしいと思うけど、何でかわかる?」
と相手に考えさせるようにしています。
「それは違う、こうだ」とばかり言ってしまうと、自信をなくして落ち込む可能性があります。
自分の頭で考え、自分で過ちに気づくというのが大切だと思います。
【感想】
本当に言い回しひとつで相手の態度が変わってくるもんだと、改めて思いました。
ここでのポイントは相手によって言い回しを変えているという事です。
後輩や子供に対しては、ある程度直接的に誤りを指摘してもいいと思います。
そして、その理由を考えさせるのが重要ではないでしょうか。
【結論】
指導する立場の場合は、なぜ誤っているのかを考えさせる、
目上の人と話す場合は、遠まわしに過ちにきづかせるようにする
【偉人達の格言】
人にものを教えることはできない。自ら気づく手助けができるだけだ / ガリレオ・ガリレイ
[マインドマップ]
[まとめ]
人は「動かす」ものではなく、自分の行動を変えることによって「動く」ものではないかと思います。
人を何とかして動かそうとするから失敗する、相手の事を思いやって行動すれば、結果的に人は動くという事ではないでしょうか。
それが分かってからは、コミュニケーションがかなりうまくいくようになりました。
まだまだ実践できていない部分もありますが、何か困った度にこの本を開いて参考にしています。
注意しないといけないのは「誤りを指摘しない」と書いてあるからと言って、
「いつ何時も誤りを指摘しない」という訳ではないという事。
端的にわかりやすく書いてあるだけなので、これから先の事は自分で実践して見つけ出していくのが一番でしょう。
これからも実践を繰り返し、デール・カーネギーの本心に迫っていきたいと思います。
・蛇足
この「人を動かす」というタイトルだけ見ると、人を操るためのテクニックが書かれていると勘違いする人もいるかもしれません。
「人は動く」では変ですかね?^^
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