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Yamato 2Yamato 2 / kosabe


皆さんのよく知るアニメ「宇宙戦艦ヤマト」の事はいったん忘れてください。

「宇宙戦艦」という言葉を聞いて何をイメージしますか?
巨大、力強い、格好いい等でしょうか。

では、そのイメージを持ったまま「宇宙戦艦ヤマト」のテーマソングの歌詞を見てみましょう。

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さらば地球よ 旅立つ船は 宇宙戦艦ヤマト
宇宙の彼方(かなた) イスカンダルへ 運命背負い 今とび立つ
必ずここへ 帰って来ると 手をふる人に 笑顔で答え
銀河をはなれ イスカンダルへ はるばるのぞむ 宇宙戦艦ヤマト

宇宙戦艦ヤマト / ささきいさお
詞:阿久悠 作曲:宮川泰



「さらば地球よ」という別れの言葉で歌は始まります。
地球に別れを告げ旅立つ船からイメージされるのは、当初想像していた力強い、格好いいとは反対の「哀愁感」のようなもの。

そして次のシーンで舞台は地球から一気に宇宙の彼方イスカンダルへ移ります。

かと思いきや、今度は手をふって見送る人に笑顔で答える乗組員にシーンは移動します。
危険な旅になることは明らかで、その笑顔は本当の笑顔ではないでしょう。

最後にまた銀河系の外側へシーンが移り、最後に宇宙戦艦ヤマトの名前を歌い上げ締めくくっています。


この歌詞の構造がWebライティングに応用出来ると言ったら、驚くでしょうか。
実はこれはWebライティング実践講座という書籍から抜粋したものです。


今やインターネット上で誰でも簡単に情報発信できる時代。
大量の情報が溢れるなか、自分が発信する情報を読んでもらうことは至難の業です。

いかに相手の興味を惹きつけ、文章をしっかり読んでもらい、こちらの意図を理解してもらえるか、その技術を磨くことは多くの人にとって重要な意味を持つでしょう。

今回は書籍の中からWebライティングのテクニックとして面白い文章を書くためのポイントをご紹介したいと思います。



テーマと反対の言葉から書き始める


「タイトルに興味を持って読み始めたが、内容はいたって普通で面白くなかった。」では最後まで読んでもらえず、こちらの主張も伝わりません。
タイトルを見たユーザーは本文の内容をある程度は想定しているので、書き出しでその期待を裏切ることが「何だか面白そうだな」と思わせるポイントになります。

宇宙戦艦ヤマトの例では、戦艦のイメージからは想像できない「さらば地球よ」という意外な歌詞から始まっています。
そして読み進めていくと「悲壮感すら漂わせて重大な任務に挑む偉大な戦艦と乗組員」という展開となり、見事に予想を裏切られています。



カメラワークを使ってあらすじを考える


動画撮影で使う、ズームイン(被写体を画面内でだんだん大きく写すこと)、ズームアウト(被写体を画面内でだんだん小さく写すこと)、パン(位置を固定した状態でカメラを水平方向に振ること)などのように、それぞれの段落で記述する対象を変えると面白みが出てきます。

宇宙戦艦ヤマトの例では、地球から宇宙の彼方までの超ズームアウトで場面が変わり、次の場面では宇宙のの彼方から手を振って見送る人に笑顔で答える乗組員に、超ズームインで戻ってきます。
一貫性を保ちつつ、場面を鮮やかに切り替えていくことで、文章をより魅力的にしているのです。



これらを起承転結として説明するとこのようになります。


・常識、見出しから想像できる内容を裏切ったり、ひっくり返す


・「起」との関連性を残しつつ、別の話題を提供する
・ズームアップ、ズームインで別の話題に移す


・「起」との関連性を残しつつ、別の視点を提供する
・ズームアップ、ズームインでさらに別の話題に移す


・本当に言いたかったことを書く
・すでに常識が覆っているので、普通の結論でも印象がまるで異なる


まだイメージできない方は、本書では参考例として挙げられている西原理恵子氏の「いじめられている君へ」もぜひご覧ください。
こちらも期待を裏切る書き出し、シーンの切り替えが見事です。


相手に自分の文章を読んでもらえない、主張が伝わらないとお悩みの方にとっては必見の書だと思いますので、ぜひご一読を。

私もこれを参考にブログの改善をしていいきたいと思います。


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