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正直なところ、安易に資格取得を目指すのはあまりおすすめしません。
受験料や参考書の購入でお金はかかりますし、一部の専門的な資格を除き、取得したところで何かが劇的に変わる訳ではないからです。

それでも私が資格や検定を取得するのには理由があります。
それは「勉強せざるを得ない状況を意図的に作り出すため」です。

仕事に役立てるために勉強をしようと思っても、家に帰ったら様々な誘惑がありますし、休日はゆっくりしたいものです。
しかし、もし資格・検定に申し込んでいた場合、受験日が近づいてくると勉強せざるを得ません。

つまり、勉強する理由を作るための道具として資格を利用しているという事になります。

私は社会人になって10年になりますが、IT業界でエンジニアとしてキャリアを積みながらWebディレクターやITコンサルサービスの運営、そして自社製品のマーケティング的なこともやったりと、あれこれ手を出してきました。

最近正式にマーケティングチームに配属されたという事を機に、もう一度基礎から勉強したいと思い、マーケティングに役立ちそうな資格や検定を受けてみました。

あくまで個人的な視点からの感想になりますが、Webマーケティングの勉強をしたいと思っている方のお役に立てれば幸いです。

それでは、今年取得した順にご紹介します!

Google Analytics Individual Qualification (GAIQ)


GAIQ

受験日:2013年1月3日
受験料:50ドル
お申込み:Google Testing Center

Webマーケターの多くの方が使っているであろう、アクセス解析ツールの「Google Analytics」。
マーケティングに携わる前からある程度は使っていたのですが、まだまだ知らないこともあるはずと思い、受験してみました。

テスト対策としては Analytics IQ Lessons の動画を全部見て、下記の書籍をひと通り読めば十分ではないかと思います。

注意点としては、全て英語での記述になっているので、ある程度の英語読解能力は必要です。

この試験を通して Google Analytics の機能をひと通り知ることができ、分析作業に活かせるようになったと思います。基礎的な知識はひと通りつくので、これから Google Analytics を勉強していきたいという方にはオススメできる資格です。

ただ、最近はどんどん進化して機能も増えていっているので、最新情報もキャッチアップしていかないといけないですね。
もうすぐ発売される Universal Analytics 解説本を非常に楽しみにしています。



ウェブ解析士


Web解析士

受験日:初級 2013年1月26日、上級 2013年3月24日
受験料:初級 21,000円、上級 80,000円 (講義と試験のセット料金)
公式サイト:WACAウェブ解析士認定講座

Webマーケティング系の資格としては一番有名かもしれないですね。
「解析」と名がついているのでアクセス解析の資格と思われるかもしれませんが、それだけではなくKPIの設定や課題分析など、マーケティングに関する総合的な知識が求められます。

初級の方は企業のWeb担当者や、これからWeb業界へ就職・転職したい方、上級の方はクライアントに提案をする立場の人や、コンサルタントとして独立を目指す方などが適していると思います。

ウェブ解析士同志のつながりができ、そこから新しい知識を得ることができたり、セミナーの案内が届いたりするので、それもこの資格を受ける一つのメリットかもしれません。

サンプル問題
実力試し!初級ウェブ解析士認定試験模擬試験

・ウェブ解析士公式テキスト



マーケティング・ビジネス実務検定


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受験日:2013年10月6日
受験料:C級 5,800円、B級 6,900円
公式サイト:マーケティング・ビジネス実務検定

こちらの試験はIT業界など特定の業種・業界に特化した知識ではなく、小売業やサービス業など様々な業界で使える共通のマーケティング知識の習得を目的としています。

私の場合、Webマーケティングだけでなくマーケティングそのものに興味があったので、楽しく受けることが出来ました。
C級はわりと初歩的な内容なので、いきなりB級を受けるのもアリだと思います。

サンプル問題
B級出題例

・B級、C級基本テキスト

・B級応用テキスト



統計検定


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受験日:2013年11月17日
受験料:4級 3,000円、3級 4,000円
公式サイト:統計検定

2013年は「統計学が最強の学問である」などの統計学関連書籍が次々と出版され、統計学ブームが到来しました。

統計学はマーケティングと非常に相性の良い学問なので、これは身につけておかねばと思いこの試験を受けてみました。

4級は中学生レベルの内容で、グラフ(棒グラフ・折れ線グラフ・円グラフなど)の見方、度数分布表、ヒストグラム、代表値(平均値・中央値・最頻値)などが出題範囲です。

3級になると高校レベルになり、標本調査や標準偏差、相関などに関する問題が出題されます。
個人的には、社会人の方は3級から受験するのがいいかなと思います。

統計学の知識をマーケティングへ役立てる例ですが、このようなものがあります。

・A/Bテストの結果の差異が、偶然生まれたものなのか、意味のある差なのかを判定する。
・顧客にアンケートをとる場合、何社から回答を集めれば信頼できるデータといえるか計算する。
・気温と売上の関係など、二つのパラメータの相関関係を数値化して他と比較出来るようにする。

いかがでしょう、ワクワクしませんか?

・統計検定4級公式テキスト


・統計検定3級公式テキスト


・統計検定過去問題集



Webライター検定


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受験日:2013年12月8日
受験料:13,500円
公式サイト:Webライター技能士試験

ホームページやブログのライター、企業の広報担当などを対象に、日本語能力・Webライティング・コピーライティング・SEO・法律などの基礎知識を問う検定となります。

まだ生まれて間もない検定で荒削りな部分はありますが、Webライティングのスキルは今後ますます重要視されてくるでしょうし、受講者も増えてくるかもしれません。

ちなみに試験には関係ありませんが、Webライティングでおすすめの書籍はこちらです。


実はこの記事も、この本で学んだテクニックを少し使っています。詳しい内容はこちらから。
Webライティング実践講座 – 宇宙戦艦ヤマトに学ぶ面白い文章の書き方



ちなみに、今までに一番多く受けた試験はこちら。

TOEIC


受験日:2012年11月22日(スコア795)
受験料:5,565円
公式サイト:TOEIC

TOEICは今までにおそらく10回以上は受けたと思います。
とりあえずの目標だった800点をほぼ達成できた(あと5点…)ので、2013年は受験をしませんでした。

しかし、エンジニアとして仕事をしていた頃よりも、マーケターになってからの方がより英語の重要性を感じてきています。

例えばGoogle Analyticsのドキュメント類はなかなか日本語に訳されませんし、公式フォーラムの情報も圧倒的に英語の方が充実しています。

さらに、最新のマーケティング情報を仕入れるためには海外の書籍を読むことも大切ですが、日本語に訳されるのにはどうしてもタイムラグがあります。

Brand Advocates 」が「アンバサダー・マーケティング 」として、「Start with Why 」が「WHYから始めよ! 」として日本で出版されるには約1年かかっています。

最近でいうとまだ和訳されていない「Lean Analytics 」「Tribal Marketing 」に注目しているのですが、まだまだ洋書をスラスラ読めるレベルではなく、時間がかかってしまっています。

最初は800点あればリーディングはだいたいOKだろうと思っていたのですが、とんでもない。
ブログ記事くらいなら苦なく読めますが、書籍になると結構大変ですね。

来年は洋書を抵抗なく読めるくらいにレベルアップできればと思います。

英語学習法に関しては、こちらの記事にまとめてあります。
レバレッジ英語勉強法実践日記 総まとめ



次に、来年受けようかどうか迷っているものをご紹介します。

ネットマーケティング検定


試験日:2014年2月2日
申し込み期限:試験実施日の2週間前
受験料:5,400円
公式サイト:ネットマーケティング検定

サイトを見た感じでは、企業のWeb担当者に求められるWebに関する一般知識やマーケティングの基礎情報を学ぶことができるようです。

すでに知っていそうな知識も多そうなのですが、出題範囲になっているインターネット関連の法律に興味があるので、時間があれば受けてみようかなと思っています。

サンプル問題
ネットマーケティング検定(体験版)



IMA検定


試験日:2014年4月11日
申し込み期限:2014年1月31日
受験料:Standard 18,900円、Professional 26,250円、一括 42,000円
公式サイト:IMA検定

IMAとは Internet Marketing Analyst の略で、今年の秋にできたばかりの検定になります。

2つのコースがあり、Standardコースではネット集客〜アクセス分析〜課題抽出の講義トレーニング、Professionalコースでは多様な広告配信〜成果獲得〜レポート作成の講義・添削トレーニングが行われます。

学習から受検まで全てインターネット上で完結するので、地方に住んでいる方にはありがたいかもしれないですね。

サンプル問題
IMA検定過去問題



Google Adwords 認定資格


受験料:無料
公式サイト:Google Partners 資格認定の概要

Google Analytics と並び、Webマーケターならおなじみのツール。
「検索広告の初心者向け試験」と、「検索広告の上級者向け試験」か「ディスプレイ広告の上級者向け試験」のいずれかに合格すると認定されます。

個人的にはどうも広告運用に対して興味が湧かないのと、社内にすでに詳しい人物がいるのでモチベーションは低かったりします。

とはいうものの社内の共通言語としてAdwordsの基礎知識は持っておかないとまずいので、来年受けようと思っています。



経営学検定試験


試験日:2014年4月11日
申し込み期限:2014年1月31日
受験料:初級 4,500円、中級(1・2分野) 6,500円、上級(1次+2次) 34,000円
公式サイト:経営学検定試験

経営に関する基礎的・専門的知識やその応用能力としての経営管理能力や問題解決能力を問われる試験です。

マーケティングと経営は密接に関係しているので、こういった試験も役立つかもしれないと思っています。
初級、中級、上級と別れており、中級になると財務や人的資源管理などが入ってくるので、マーケターの方はとりあえず初級だけでもいいかもしれません。



統計士


受験料:入学金 5,000円、受講料 54,800円
公式サイト:現代統計実務講座

文部科学省認定の通信教育「現代統計実務講座」を終了すると統計士の資格が交付されます。
1カ月に1単元を学習し8カ月で修了となります、統計学をじっくりみっちり学習したい方には良いかもしれません。



データ解析士


受験料:入学金 5,000円、受講料 49,500円
公式サイト:多変量解析実務講座

現代統計実務講座を運営している団体が実施しているもう一つの講座「多変量解析実務講座」を終了すると、データ解析士の資格が交付されます。
こちらは4ヵ月かけて学習していく事になります。

多変量解析ができるようになるとデータ分析の幅も広がるのでぜひ受けたいのですが、期間の長さと料金を見て迷い中です。



統計データ分析士


申し込み期限:2014年2月13日(3種)
受験料:3種 7,000円、2種 7,000円、1種 30,000円
公式サイト:統計科学研究所

3種は統計学の基礎知識を学ぶようですが、2種になると口頭試問というのが加わりハードルが上がりそうです。
組織には理学博士や工学博士が在籍しており、アカデミックな雰囲気があります。



資格は実務に役立つのか?


最初にも書いたとおり、「資格を取る = 即実務で成果が出る」というわけではありません。
しかし資格という目標を目指して勉強した結果が、実務に役立つということはあると思います。

まとめると下記のようなフローです。

・とりあえず勉強したい分野の資格を探して申し込む

・せっかく受験料払ったのだから合格しないともったいない

・試験が近づいてくると勉強せざるを得ない

・結果的に知識が身につく

ということはつまり、資格なんか受けなくても日頃からきっちり勉強できる人は無理に受けなくても良いかと思います。

私は来年もいくつか受けることになると思うのですが、優先度的にはTOEICと統計学、あとはスキルアップとは全然関無いですが利酒師にも興味があったりします。これは完全に趣味の世界になってしまいますが^^;

ということで、なかなか勉強するモチベーションが湧かないという方は、きっかけ作りとして試しに資格に申し込んでみてはいかがでしょうか?

この記事はWEB解析 Advent Calendar19日目として書いています。
WEB解析 Advent Calendar(Facebook)
WEB解析 Advent Calendar 2013 : ATND

※今回ご紹介した情報は2013年12月19日時点のものです。

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