書籍紹介 ~下を向いて生きよう~
08/04/01
「千円冊は拾うな」や「できる人できない人」等で知られる、安田佳生さんの著書。「タイトルを見る限りネガティブそう・・・でもなんか気になる」と思い購入、いい意味で期待を裏切られました。そして「幸せ」に対する新たな見方を得る事ができました。
概要
ただ漠然と上に登っても、そこに幸せはない。不便や不満があるからこそ得られる幸せもある。
まとめ
・「欠けた部分」を楽しめるか
なかなか食べられないからこそ、おいしいものが食べられたとき嬉しいのだ。~略~適度な不便、適度な不満、適度な不幸があるからこそ、人は喜びや幸せを感じられる。
・幸せなのは勝率一割の人生
私たちが『プロジェクトX』を見て感動したのは、そこに完成に至るまでの紆余曲折や苦労があるからだ。あれが、研究しました、はい、すぐにできました、という話だったら誰も感動なんかしない。人生のほとんどを費やして、苦労してやっとひとつのものを開発したというところに感動するのだ。
発明したことではなく、発明できなかった時間に、私達は感動しているということだ。
~略~多くの人はすべてを手に入れることを望むが、たいていのものが手に入らないからこそ人生は素敵なのだ。
・人生は「成功か失敗か」ではなく「絵になるか」
人生はアートに似ていると思う。芸術には「成功」も「失敗」もない。あるのは、「好き」か「嫌い」かだけだ。どんな人生が好きなのかと聞かれれば、私は迷わず「絵になる人生」と答える。
絵になる人生というのは、ひとことで言えば波乱万丈な人生である。
波乱万丈な人生とは、その波間にいるときは大変だが、大変であればあるほど、あとから振り返ったとき輝きを放つ絵になる。
・出世しなくても「ハマちゃん」は勝ち組
たとえば、『釣りバカ日誌』のハマちゃんなどは典型的な「流され上手」と言えるだろう。彼は自分にとって本当に大切なもの、失いたくないものがわかっている。彼は家族が健康で、釣りさえできれば幸せなのだ。~略~
実社会では、ハマちゃんのような人は負け組と見なされることが多い。でも、自分にとっての幸せを手にしているハマちゃんが、実は人生の勝ち組だということを、私たちは本能的に感じているのかもしれない。
本当は、出世などしなくても、社会的に認められなくても、自分にとって本当に大切なものが手に入れば、人は幸せなのだ。
感想
成功とは?幸せとは?改めてその定義を考えさせられました。「手に入らないものがあるからこそ幸せを感じることができる」、確かにすごく欲しかったものも、手に入ってしまうと興味がなるという経験も何度かしました。でも「手に入れたことによる喜び」もあると思うので、難しいところです。
人間の欲には限りがないのかもしれないですが、「欲しいものが手に入る=幸せ」ではないのでしょう。今自分が生きている事、家族・友達がいる事、平和である事が重要で、地位・名誉・お金があれば良いというわけではないという事ですね。
ただお金がなければ手に入らない幸せもあると思います。だから、特に養育費、医療費などを余裕を持って払えるだけのお金は稼ごうと決めています。
最後はこんな言葉でしめくくられています
今、自分の目の前にある幸せを感じられない人は、どんなに外の世界に幸せを求めても幸せを感じることはできない。
Comment
トラックバックはありません。
コメントはありません。